操体法の歩み
操体法とは
(故)橋本敬三先生が昭和初期から医師としての臨床経験を通して、人間の姿勢や動作と病気の関係やメカニズム、あるいは健康と病気の関係やそのプロセスを独自の視点から体系化し、さらには生体の理論や自然法則までを長年追究され、発展させたもので、健康維持、健康増進、健康回復の原理をまとめられたのです。
操体法の考え方
健康の本質は生命力そのものにある。もともと人間のカラダはうまく設計されているもので、バランスがとれていれば病気などせず、健康に一生を送られようになっています。言い換えると、それだけ生命力をを持って生まれてきているのです。
ところが自然法則や仕組みにそぐわない間違ったことや無理なことをすると、バランスが崩れて、歪みが生ずるようになります。そしてこの歪みの大きさが限度を超えると、徐々に生命力(元気)が衰えてきて、健康を損なうことになります。
もし、生命力(元気)が無くなるようなことになると、どんな医療機関を施しても健康は回復できなくなります。つまり生きてゆくことができなくなります。
60点で「マ」にあえばいいという気楽な考え方が操体のポイントです。
「快適に満足して充分に生きてゆく」ための道しるべです。とは、言っても「どこにも不具合のない完璧な心身=100点」を追求するものではありません。
「完璧」を目指してしまうと、不安感や恐怖感が心の中に生み出されそれを解消しようとして頑張りすぎて、欲張り、威張り、しまいには生きて行くための最も大切な「感覚」を鈍くしてしまうことになります。
人は、ある許容範囲のバランスの中にいればなんとなく快適に生きて行けるようになっています。
気持ちのいいことをすればいい
気持ちよさで治るという操体哲学
60点で、まずまず「マ」にあっていれば充分だという気楽な考え方が操体のポイントです。橋本先生はお医者さんでしたから、
からだと、こころの本当の治し方が知りたくて様々な治療法や予防法などを実際にためしてみました。
そして最終的にわかったことは「気持ちのいいことをすればいい」という原始感覚が指標となるシンプルなことでした。
同時相関相補性
私達のカラダは全体で一つになっているので、全部が連なり関連しあい、一ヶ所が動けば、それにつられて他の部分も動くようにできています。
また、私たちは生活環境の中で「息」・「食」・「動」・「想」の四つの営みが相互に関係し、影響し合いながら生活しています。
このことを同時相関相補性といい、その相互作用のバランスの上に健康は成り立っています。
もし四つの営みの中の一つが、、自然の法則やカラダの仕組みにそぐわなくなると他の営みにも悪影響を及ぼすことがあります。
そして、四つの営みのバランスが限度を越えると、健康を損ねることになります。
操体操法
操体操法とは
簡単に言えば普段なにげなくやっている伸びと一緒です!
みなさんもネコちゃんやワンちゃんが伸びをするの見たことがあるでしょう
動きの気持ちのよさを味わうための方法です。
動きの中に表現される感覚を意識して動いてみるところに操法のおもしろさがあります。
動くときの呼吸は自然呼吸で行います。
1.動診で見つけた快の動きをゆっくりと行い
2.一番イイ感じの所でたわめて味わい
3.心地よく脱力をし
4.その余韻を味わいます
これが操法一回の一連の流れとなります。その後もう一度動いてみたければ動いてみてイイ感じがあれば 味わって脱力し余韻を楽しみます。
さらにもう一度動いてみて気持ちよさがあれば操法を続けます。
動いてみて動きたくなくなっていたりなんともない感じになっていたらおしまいにします。
目安の方法として3~4秒たわめて瞬間脱力しそれを3~4回繰り返すと示している場合もありますが
ここでは、たわめの時間、脱力の仕方、操法の回数はすべて快に合わせて行います。
操法のあとで動診のときに不快だった動きをテストしてみるとなんともなく動けるようになってきます。(又はだいぶ動きやすくなってきます)
このように「動診でアンバランスを確認し、操法でバランスが整う」ということが感覚で理解できます。
操体法は不思議な療法
操体法の施術では痛いことは一切しません。
操体法(そうたいほう)は、患者さん自身が気持ちよく感じられる刺激を味わうことで、痛みや体の歪みが解消するという不思議な療法です。
何でこんな簡単なことでよくなるの?、と不思議に思う人が多いですが、自然の摂理でそのようになっているのです。」
操体法は単なる治療法ではなく、動物が本来持っている原始感覚(快か不快かを見極める感覚)を取り戻し正しい体の理(ことわり)を自分の身体の体感を通して学ぶ実践哲学・自然法則です。
「気持ちよさ・心地よさ」を味わうことで自然と全身のバランスが整い改善されていきます。
「気持ちよさ・心地よさ」を味わうことで自然と全身のバランスが整い改善されていきます。その結果長い間引きずっていたつらい症状が、その場であっさり改善することもよくあります。また、操体法を覚えると、自らを癒し養うこともできるようになります。
操体法で施術者というのは「やってあげる人」ではなくて体の声を聞きながら回復するお手伝いをする人です。
こんな症状でお困りではありませんか?
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「息・食・動・想」という4つの自己責任があります
人間には必ず自分でやらなければならないものが4つあります。
◼︎息「呼吸をする」こと
◼︎食「食事をする」こと
◼︎動「動く」こと
◼︎想「想う」ことです。
これらのバランスが崩れることで病気になることもあります。操体法ではそれぞれのやり方についても提案しています。
息について
呼吸で大事なのは「息をはくこと」と「動きと呼吸を合わせる」ことです。息ははけるだけはくと自然に吸い込むようになっています。
動作と呼吸を合わせるだけで、スムーズに動けるようになります。これはスポーツや芸能でもそうですね。一流のアスリートや芸術にたずさわる人は、呼吸の「間」というものを大切にしています。
呼吸と言うのは何も考えなくてもできますが、呼吸を意識することによって今までよりもスムーズに動けるようになります。
これは私の師匠である今昭宏先生に教わったのですが、「ぎっくり腰になる時は息を吸いながら動いた場合が多い」のだそうです。
呼吸に気をつけるだけでもぎっくり腰の予防になるのです。当院ではそういったことについてもていねいにアドバイスしていきます。
食について
橋本敬三先生は「歯の数」に合わせて食べるようにするのが人間にとって自然ではないかと言っています。
◼︎肉を噛みちぎる犬歯は4本。
◼︎葉物を切り刻む切歯は8本。
◼︎穀物や根菜類をすりつぶす臼歯は20本です。
歯の数から言うと、人間は穀物を中心に食べるように作られているようです。
私は以前「ガンの患者学研究所」というところで「手当て法」のインストラクターをさせていただいていました。そこでは食事の指導などもやって来ました。食べ物と病気の関係は今では知らない人がないくらいです。当院ではそういったこともお手伝いできればと思っています。
動について
人間の体は「気持ちいい」方向に動いたり、「痛みから逃げる」方向に動いても良くなります。それだけではなく体には動きの法則というのがあります。
普段は気づかずに生活しているのですが、前かがみになって物を拾うときとか、座っている時の姿勢に気をつけるだけでも、腰を痛めなくなるのです。
橋本敬三先生は晩年寝たきりだったそうですが「床ずれができなかった」のだそうです。これは介護をなさる方にとっては信じられないことではないでしょうか。
これは「体の使い方の法則」を身につけていたため、記憶は失っても体は覚えていたということではないかと思います。当院ではこういった体の使い方も実際に体験していただくことができます。
想について
現代では「ストレス」というのが問題になっています。病気の原因の多くがストレスによるものだと言われています。操体法では「気持ちいいことをすれば治る」と言われており、私も「気持ちよさとはなにか?」ということを意識しながら生活しています。
橋本先生が残した言葉はたくさんあるのですが、その一つに「60点で間に合えばいい」というものがあります。
例えば国家試験でも60点取れば合格というものはたくさんあります。100点取ろうとするからストレスになることもあります。
そんな時、操体法の仲間たちは「60点取ればいいんだよな」と言って肩の力を抜くのです。そうするといい仕事ができたりするのです。
痛みはサインだ!
痛みというのは「生き方を見直すサイン」
これは意外に知られていないのですが、痛みというのは「体を治すときに起こる現象」なのだそうです。逆の言い方をすれば、「痛みがない場合は治りが遅い」のです。
ほとんどの人は「痛みさえ消えればいい」と思いますが、本当は大事なものなのです。
また、痛みは何かを伝えるための「体のサイン」なのだそうです。これは体の使い方がおかしいことで痛みが出てきたり、食事を変えたほうがいいですよというサインなのです。
このサインを無視して痛みさえ消えればいいという考えだとだんだん悪化していく場合もあります。痛みというのは「生き方を見直すサイン」ということですね。
例えばぎっくり腰になった人は、あまりの激痛に「もうこのまま動けなくなるのではないか!」という危機感を覚えます。私もぎっくり腰の経験があって以来、体の使い方に気をつけるようになりました。
痛みは嫌なものですが、それまで気が付かなかったことを見直すチャンスでもあります。当院では、ぎっくり腰にならないような体の使い方についてもアドバイスいたします。ほんのわずかなことで痛みが軽くなるのです。
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体は痛いのが嫌いです!
一般には、痛いのを無理やり動かせば治るのではないかと思われているようです。痛みに耐えたご褒美として痛みが消えるという考えもあるのかもしれません。実際に痛くすることで治す方法もあります。
私は痛いのが大嫌いです。以前に腰痛などで痛みがあった頃、この痛みがなければなあと思ったものです。そんな時に操体法と出会えたことは幸せなことでした。
理屈はともあれ、人間の体は痛いのが嫌いみたいです。例えばお腹が痛い時には前かがみになって、手でお腹をかばったりします。本能的に痛みから体をかばう姿勢を取るわけです。
操体法というのは、そういう本能を使った方法と言ってもいいのかもしれません。たいていの場合、痛みをかばった姿勢というのは、痛みが少ない姿勢である場合が多いのです。
ですから、痛みが軽くなる姿勢を強調したり、痛みから逃げる動きをすることで、症状が軽くなることがあります。
自分でやるときにも「どういう姿勢で痛みが少なくなるか」ということを探してみるといいと思います。初めのうちはわからないかもしれませんが、やじうましているうちにわかるようになってきます。
当院で施術する場合にもやっていることは同じです。もし施術を受けられるときに、意識してみていただければと思います。質問などありましたら気軽にお話しください。
操体法で治る理由です!
創始者の橋本敬三医師は「筋骨格系の歪み」によって不定愁訴が起こり、そのままにしておくと内臓などにも影響が現れ、病気になると書いています。このあたりは『万病を治せる妙療法』 操体法 p117〜P119 病気と健康のプロセス』をごらんください。
治る場合も、筋骨格系の歪みを調整することで、だんだんに症状が治まってきて、病気も治るのだそうです。私は医者ではありませんから詳しいことはわかりませんが、こういう考えをする人はなかなかおられず、医師の世界では相手にされなかったと聞いています。
実際に筋骨格系を調整することで、痛みや症状が軽くなったという話はよく聞きます。これは施術によって良くなる場合もありますが、慢性病になると自分でやるセルフケアが大事になってきます。
毎日やっているうちに、少しずつ回復していくのです。初めのうちは効果が出なくて、もうやめようかと思うこともありますが、いろいろ工夫しながら続けるうちに変わっていきます。
当院ではそういった場合のコツもアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。お待ちしています。
お電話ありがとうございます、
じくう整体院でございます。